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life is strange

Photo.00:あらすじ

本編の考察を読む前に物語の全体像と結末を振り返ることができるよう、「あらすじ」をまとめた。(ネタバレあり)

『Life is Strange』(2015年)

米国オレゴン州の風光明媚な港町アルカディア・ベイを舞台とする本作は、写真家を志し地元のブラックウェル学園に単身戻った18歳の高校生マックス・コールフィールドを主人公とする物語である。内向的な彼女はある日、学園の女子トイレにおいて、地元の権力者プレスコット家の息子であるネイサン・プレスコットが、青い髪の少女を銃撃して殺害する現場を目撃する。激しいショックを受けた瞬間、マックスは自身の意思で時間を巻き戻す(リワインド)未知の超能力に覚醒する。能力を用いて少女の死を回避させたマックスは、その少女が5年前に疎遠となった幼馴染のクロエ・プライスであることを知る。クロエは尊敬する父ウィリアムの事故死と、直後のマックスの引っ越し、そして心の支えであった親友レイチェル・アンバーの突然の失踪により、深い荒廃と孤独の中にあった。

ふたりは再会を果たし、消えたレイチェルの行方を追うべく調査を開始する。その過程で、マックスは学園内に渦巻く悪意や不穏な動向を目撃する。同級生ケイト・マーシュが薬物を盛られた状態での動画拡散により追い詰められ、屋上から飛び降り自殺を図る事態が発生すると、マックスは一時的に時間を完全に停止させる能力を発現させて彼女を救出(あるいは失敗)する。さらに調査を進めるなかで、マックスは写真を通じて過去の時点へ直接精神を跳躍させる高次元の能力を獲得する。クロエの苦悩の原点である父ウィリアムの死を回避すべく過去を改変するが、到達した平行世界においてウィリアムは生存しているものの、クロエ自身が交通事故により首から下が麻痺し、安楽死を望む過酷な現実に直面する。マックスは運命の恣意性を悟り、歴史を元の世界線へと戻す決断を下す。

元の世界に戻ったふたりは、放置された廃車置き場の地中に埋められていたレイチェルの腐敗した遺体を発見する。復讐に燃えるクロエとともに真相へ迫るマックスだったが、事件の黒幕は学園の尊敬される写真講師マーク・ジェファーソンであった。ジェファーソンは純粋な「無垢」の瞬間を撮影することに執着し、女子生徒を拉致・薬漬けにして地下シェルター「暗室」で密かに撮影を繰り返す連続誘拐犯であった。ネイサンをも利用・殺害していたジェファーソンによってクロエは射殺され、マックスもまた「暗室」に拘束される。

マックスは残された写真を利用して幾度も過去へ跳躍し、ジェファーソンの暴挙を阻止して警察へ告発することに成功する。しかし、彼女が乱用し続けた時間改変の反作用は、時空構造そのものを歪め、超自然的な異常気象として町に現れていた。物語のクライマックスにおいて、超大型の巨大竜巻がアルカディア・ベイを壊滅させようとする暴風域の中、マックスはクロエとともに海岸の灯台へと向かう。そこで彼女たちは、巨大竜巻の発現が「最初の女子トイレでクロエの命を助けたこと」に端を発する世界線の歪みそのものであるという残酷な結論に達する。

マックスは、真実を受け入れて「最初の女子トイレで能力を使わずにクロエの死を受け入れ、町と住民を救う」のか、あるいは「運命を拒絶し、アルカディア・ベイが壊滅する犠牲を払ってでもクロエと共に生きる」のかという、不可逆で絶対的な二者択一を迫られることとなる。

『Life is Strange: Before the Storm』(2017年)

『ライフ イズ ストレンジ』の本編から3年前のアルカディア・ベイを舞台とする本作は、前作でヒロインとして登場した16歳のクロエ・プライスを主人公に据えた前日譚である。愛する父ウィリアムの突然の事故死、心の支えであった親友マックスのシアトルへの転居、そして母ジョイスと新たなパートナーである元軍人デイビッド・マドセンとの関係に対する反発から、クロエは強い無力感と孤立感を抱え、自暴自棄な反抗生活を送っていた。言葉巧みな口喧嘩(バックトーク)で周囲を牽制する彼女の日常は、ブラックウェル学園の才色兼備なカリスマであり、演劇部のスターでもあるレイチェル・アンバーとの出会いによって一変する。

郊外の不法ライブハウスで危険なトラブルに巻き込まれたクロエを、レイチェルが救い出したことをきっかけに、全く異なる階層に属するふたりの距離は急速に縮まる。翌日、ふたりは授業をサボって郊外の公園を訪れるが、公園の望遠鏡を覗いたレイチェルは、尊敬する父親であり地元検事のジェームズ・アンバーが、見知らぬ女性と親密に抱擁し、キスを交わしている光景を目撃する。父親の裏切りに激しい衝撃と怒りを覚えたレイチェルは廃品置き場で錯乱し、その感情の爆発は偶然にも町全体を脅かす大規模な山火事を引き起こすこととなる。

完璧に見えたレイチェルの家庭に潜む不穏な影と、互いの内面に抱える深い孤独を共有したふたりは、固い絆と特別な感情で結ばれていく。学園の演劇『テンペスト』の本番において、降板した役者の代役としてクロエが舞台に立ったことで、ふたりの心理的距離は決定的なものとなる。公演後、レイチェルは実家で父親の不貞について問い詰める。そこで父ジェームズの口から語られたのは、公園で抱擁していた女性セラ・ギアハルトが、実のところレイチェルの実母であり、極度の薬物依存症であったためレイチェルの幼少期に引き離されたという衝撃の真実であった。

レイチェルは実母セラとの再会を強く望むが、ジェームズは娘を守るという名目のもと、街の危険な薬物密売人デイモン・メリックスを暗に利用し、セラを拘束・殺害して永遠に排除しようと画策していた。真実を知ったクロエは、密売人フランク・バウワーズらの協力を得ながら、危険を冒して廃屋へと向かい、デイモンに注射を打たれ拘束されていたセラを救出しようと試みる。死闘の末、デイモンはフランクによって退けられるが、回復したセラは「自分のような壊れた存在が関わることはレイチェルを傷つける」と語り、自身とジェームズの秘密をレイチェルには伏せておくようクロエに懇願する。

病院で回復を待つレイチェルに対し、クロエは最後の決断を迫られる。すなわち、「父親の冷酷な実態と実母セラの残酷な真相をすべて隠さず打ち明ける」か、あるいは「レイチェルの幸福と家族の絆を守るため、真相を伏せて嘘をつき通す」かである。物語はふたりが育んだ束の間の幸福な日常を描いた後、数年後の「暗室」にて、不吉に鳴り響くスマホとカメラのシャッター音という、将来訪れる悲劇的な運命(レイチェル殺害事件)を強く示唆するカットをもって幕を閉じる。

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